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2012年にマツダRX‐8が生産中止されたことによって、全世界からロータリーエンジンの市販乗用車が消え去っていました。
ところが2023年9月14日にマツダから、ロータリーエンジンを発電専用に搭載した「MX‐30 Rotary-EV」を11月に発売開始すると発表があり、すでに予約もスタートしています。
これまで、CX‐60の直列6気筒エンジンなど内燃機関の理想を追求してきたマツダでしたが、ここにきて11年ぶりのロータリーエンジン復活に加えて、P HEV車への搭載に注目が集まりそうです。
今回は、注目の新型「MX‐30 Rotary-EV」について、現在判明している範囲で紹介しましょう。
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ベースになるMX-30とは
今回のベース車両となるMX-30は同社初のEV量産車として、2020年10月に国内で発売開始されましたが、直噴ガソリンエンジンに小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドモデルが先行発売され、2021年1月にEVモデルも導入されました。
ボディサイズは全長4395mm×全幅1795mm×全高1595mmと、同社のSUV「CX-30」と同じようなサイズのコンパクトな車体が採用されています。
また、「フリースタイルドア」と呼ばれる観音開きのドアを採用して、クーペスタイルや3トーンカラーの採用により、「2020-2021デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。
ロータリーエンジン+高出力モーターを搭載
新開発のロータリーエンジンを搭載
「MX‐30 Rotary-EV」に搭載された新開発のロータリーエンジンは8C―PH型の1ローターで、最高出力53/4,500kW/rpm、最大トルク112/4,500N・m/rpmと、低回転から必要なパワーを得ることができるため、従来のロータリーエンジンに比べて燃費面も大きく改善されているようです。
また、「MX‐30 Rotary-EV」に搭載されるモーターは、従来のEVモデルの最高出力107kwに比べて125kwと高出力化されたものが搭載されています。
ロータリーエンジンで省スペース化
同程度のパワーを持つ1.5Lエンジンよりも、省スペースなロータリーエンジンの特性を活かし、最高出力125kwの高出力モーター、薄型・高出力のジェネレーターと同軸上に配置することで、室内空間などを狭めることなく、EVモデルと同じフレームに搭載することが可能となりました。
燃料タンクは50Lを採用、長距離ドライブにも対応
今回の「MX‐30 Rotary-EV」には17.8kWhのリチウムイオンバッテリーが採用されています。
これによりEV車として走行できるEV 走行換算距離は107kmと、日常での使用を意識した能力になっているそうです。
また、発電用ロータリーエンジンに使用する燃料タンクには、50Lの容量が確保されているため、充電設備を心配することなく長距離ドライブも可能になっています。
MX‐30 Rotary-EVの機能・装備について
充電と給電機能
充電はケーブル付き充電器や充電用コンセントから可能な普通(AC)充電と、ケーブル付き充電器からの急速充電(DC)に対応していますが、専用のスマホアプリを利用することで、クルマから離れていても充電状態の確認が可能です。
また、給電機能も備えており、荷室には1500Wまで対応可能なAC電源の他に、フロントコンソールにも走行中に使用可能な1500WのAC電源が装備されています。
選択できる3つの走行モード
「MX‐30 Rotary-EV」は3つの走行モードに切替えが可能です。
日常使いでEV走行を行う「EVモード」、ロータリーエンジンでの発電電力を組み合わせて長距離走行も可能な「ノーマルモード」、給電用にバッテリー残量を確保したい時などには「チャージモード」と、走行モードを切り替えることによって使い分けることができます。
まとめ
今回は「MX‐30 Rotary-EV」について紹介いたしましたが、発電用としてロータリーエンジンを採用したことは、EV車化が進む中でマツダの方向性を示したクルマともいえるようです。
なお、車両本体価格は4,235,000円~4,917,000円(消費税込)となっており、同じMX‐30のEV車よりも低めに設定されておりますので、長距離走行が可能なSUVのPHEV購入候補として、加えてみるのもよいかもしれませんね。
【参考】
● マツダ「MX‐30 Rotary-EV 紹介サイト」