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車を購入する際、デザインや走行性能、居住性、燃費、購入価格など、何を重視するかは人によってさまざまですが、やはりコスパ(コストパフォーマンスの略)のいい車を買いたい人が多いのではないでしょうか。
とはいうものの、ただ単に車両本体価格が安いだけ、または燃費がいいだけでは、コスパがいい車としてしまうのは大変危険です。
そこで今回は車両本体価格だけでなく、燃費や維持費、安全性能、品質面、満足度などのファクターを総合的に判断して、新車で購入できる車種(2024年6月現在)をランキング形式で解説いたしますので、購入検討時のご参考にしていただければと思います。
このページの目次
コスパのいい車ランキング
5位:スーパーハイトワゴンの王者N-BOX
※画像出典:N-BOX|Honda公式サイト
ホンダN-BOXは2023年度に国内で最も売れた車ですが、現行モデルは2023年10月に発売開始されました。
ボディバリエーションは通常モデルとカスタムの2種類で、パワートレインにはi-VTECエンジンとi-VTECエンジン+ターボ(カスタムのみ)の2種類のみが定されています。
今回は軽スーパーハイトワゴンとしてN-BOXの完成度の高さを評価しましたが、燃費が21.6km/L(WLTCモード)と、HV車の設定があるライバル車に比べて劣ることから今回は5位といたしました。
高いレベルの居住性・荷室の広さが好評
N-BOXの魅力の一つとして挙げられるのが室内だけでなく荷室の広さ、低い床と高い天井によって、27インチの自転車を高く持ち上げることなく積載可能です。
それに加えてシートも多彩なアレンジができるなど使い勝手の良さも、多くの人から高い評価を得ています。
また、新世代コネクテッド技術「Honda CONNECT」が搭載されているなど、標準装備が充実している点も魅力の一つです。
そのほかにも運転席の視界の良さや静粛性もライバル車と比較して優れており、居住性が重視される軽スーパーハイトワゴンとしての満足度はかなり高いといえます。
運転支援システム「Honda SENSING」を採用
N-BOXには全車に安全運転支援システム「Honda SENSING」が標準装備され、フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーをが搭載されています。
そのため、急なアクセル操作を検知して急加速を抑制する機能のほかに、近距離衝突軽減ブレーキや高速道路走行時の車線維持支援システム、標識認識機能などの安全装備も充実している点も魅力といえるでしょう。
車両本体価格は160万円台から
N-BOXの車両本体価格はスタンダードモデルで1,648,900円、ターボ付きのカスタムでは2,049,300円とライバル車に比べてやや高めの設定ですが、充実した標準装備品を考えると納得できる人も多いのではないでしょうか。
1台で日常の買い物から家族でのレジャーへとオールマイティに使えることから、総合的にコスパは高いといえる1台です。
4位:コンパクトカーのヤリス
※画像出典:トヨタ ヤリス | トヨタ自動車WEBサイト
ヤリスは販売台数もトップクラスのトヨタを代表するコンパクトカーになりますが、現行モデルは2020年2月に発売開始されました。
パワートレインは1.0Lと1.5Lのガソリンエンジン2種類にHVを加えた3種類ですが、1.5Lガソリン車には4WDも用意されており、個人だけでなく法人ユースまで幅広いユーザーの支持を得ています。
普通車になるため維持費では軽自動車に比べて不利ですが、軽自動車並みの車両本体価格にも関わらず、低燃費、安全性能、品質が高い次元でバランスが取れていることから4位にランクインしました。
1.5Lガソリン車でも21.3km/Lの低燃費
ヤリスの燃費は1.0Lガソリン車で20.2㎞/L、1.5Lガソリン車は21.3km/L、HV車では36.0㎞/Lと、軽自動車にも決して負けない低燃費を実現しています(WLTCモード)。
とくに高速道路では燃費が悪化する軽自動車が多いのですが、ヤリスのガソリン車は1.5Lガソリン車で24.0km/L(高速道路モード)と排気量のアドバンテージから燃費面では有利といえるようです。
また、HVモデルを選択すればエコカー減税の恩恵も受けることから、維持費も抑えることができます。
安全装備の充実度も◎
ミリ波レーダーと単眼カメラで歩行者や自転車などを検知するシステムが装備されており、直進時だけでなく右左折時にも存在を検知して衝突の危険性を知らせるだけでなくプリクラッシュブレーキを作動させる装置も装備されています。
その他にも、車線逸脱時には警告とステアリング操作の支援を行うレーンパーチャーアラート、アクセルの踏み間違いによる衝突を緩和するパーキングサポートブレーキなど安全装備の充実度も高いといえるようです。
HV車でも200万円台で購入可能
車両本体価格はエントリーグレードのXでは、1.0Lガソリン車1,500,1,000円、1.5Lガソリン車1,655,000円、HV車2,044,000円と、軽スーパーハイトワゴン並みの価格で購入することができることは、コスパを追求する方にとっては大きな魅力といえるでしょう。
軽自動車では少し物足りないユーザー向けのファミリーカーとしても、コスパ抜群の1台といえます。
3位:低燃費スーパーハイトワゴンのスペーシア
※画像出典:スペーシア | スズキ
3代目となるスズキスペーシアの現行モデルは2023年11月に発売開始されましたが、軽自動車の販売台数トップをN-BOXと争うほどの大人気車となっています。
スペーシアのボディバリエーションは通常モデルのほかにカスタムがあり、パワートレインは自然吸気エンジンとターボ付き(カスタムのみ)の2種類ですが、そのすべてがマイルドハイブリッド車となっており、ライバルのN-BOXよりも燃費面では優位にたっています。
今回は価格面や優れた燃費、安全装備、快適装備などが、高い次元でバランスがとれていることから3位にランクインといたしました。
マルチユースフラップで後席も快適に
大きな魅力の一つがHYBRID X以上のグレードに装備された、後席の座面前部が飛行機のフラップのように動く「マルチユースフラップ」です。
リラックスしたい際にはオットマンモード、フラップを上げればシート状の荷物の落下を防げるなど、目的に合った多彩な使い方ができることから多くのユーザーから高い評価を得ています。
燃費面だけでなく安全装備も充実
燃費はマイルドハイブリッド車で25.1Km/Lと軽スーパーハイトワゴンの中でもトップクラスの低燃費、この点はライバル車に大きく差をつけているといえそうです。
また、車線逸脱警報機能やふらつき警報機能、ハイビームアシストといった事故を未然に防ぐ安全運転支援システム「スズキセーフティサポート」が標準装備されているなど充実したものとなっています。
マイルドハイブリッド搭載車として納得のいく価格
車両本体価格はベースモデルのHYBRID Gで1,530,100円、上級グレードとなるHYBRID Xが1,705,000円と、マイルドハイブリッド車の軽スーパーハイトワゴンとしてお買い得ともいえる価格設定となっています。
燃費や装備の充実度、安全性能のどれもスペーシアはレベルが高く、日常の使用から家族での旅行までオールマイティにこなせるコスパ的にも優秀な軽スーパーハイトワゴンだといえるでしょう。
2位:価格と燃費が財布にやさしいミライース
※画像出典:【公式】ミライース トップページ|ダイハツ
ダイハツミライースの現行モデルは2017年5月登場と今年で7年目となり、今回紹介した車種の中でも最もロングセラーな車種です。
エンジンはガソリンエンジンのみ1種類ですが4WDも設定され、グレードは8種類が用意されています。
ミライースは国産車の中で最も低価格な車ですが、燃費面でもたいへん優れており、安全装備も価格に対して充実しているなど、幅広い年齢層のユーザーが安心して運転できることができることから2位にランクインしました。
安全装備としてスマートアシスト3を搭載
ソナーセンサーにステレオカメラを組み合わせた「スマートアシスト3」が一部モデルを除き採用され、前方や後方への誤発進による急加速を抑制する機能や、車線逸脱警報機能などの安全装備が搭載されています。
車両本体価格が抑えられていても、安全にはしっかりとコストがかけられているといえるようです。
また、インパネのスイッチ類もシンプルで大きく、高齢者にも使いやすい配慮がされていることは好感が持てます。
軽量ボディを生かして低燃費を達成
ミライースの車重は650~670㎏(2WDモデル)と軽量化がされていることから、燃費は25.0㎞/L(WLTCモード)とガソリン車としては、トップクラスの低燃費となっています。
100万円を大きく下回る車両本体価格はコスパ抜群
車両本体価格はビジネス仕様ともいえる最廉価モデルのBで860,200円、「スマートアシスト3」が装着されたL“SAⅢ”でも959,200円と、100万円を大きく下回ります。
通勤や買い物などの日常使用がメインで購入費用を少しでも抑えたいが、燃費も気になる方にとってミライースは、コスパが最も優れた1台といえるでしょう。
1位:スズキアルトがバランスの良さで堂々の首位
※画像出典:アルト 外観|スズキ
9代目となる現行のアルトは2021年12月に発売された、スズキの軽セダンタイプを代表する車種です。
現行モデルではガソリン車の他にマイルドハイブリッド搭載車も用意され、飽きのこないシンプルなデザインが幅広い年齢層から支持を得ています。
今回は、車両本体価格や燃費性能、安全性能、環境面への配慮のどれもが高い次元でバランスがとれていることから1位にランクインしました。
環境にも配慮して優れた経済性を実現
ガソリン車で25.2km/L、マイルドハイブリッド搭載車では27.7㎞と、各車から発売されている軽自動車の中でもアルトはトップクラスの低燃費です。
スズキの「グリーンテクノロジー」により、ブレーキを踏み時速10㎞/h以下になるとエンジンが停止する新しいアイドリングストップシステムや、一部グレードに搭載のアイドリングストップ中もエアコンから冷たい風を送風してエンジンの再始動を遅らせる「エコクール」など、環境にも優しい装備が搭載されています。
全グレードに「スズキセーフティサポート」を装備
全グレードに前述のスペーシアと同様に「スズキセーフティサポート」が標準装備されていますが、オプションで全方位モニターカメラを装着することで駐車時やすれ違い時に支援を受けることも可能と、安全装備が充実していることから幅広い年齢層のドライバーが安心して運転することができます。
100万円台で購入可能な点も高評価
最近の軽自動車は高価格化が進んでいますが、アルトの車両本体価格はガソリン車のAは1,064,800円(2WD・CVT)から、マイルドハイブリッド車のハイエンドグレードHYBRID X(でも2WD・CVT)でも1,380,500円と少ない予算でも購入することは嬉しいポイントといえるでしょう。
車を通勤や買い物の日常使用だけでなく時にはドライブに行くなどオールマイティに使えて、購入費用や燃料代などの維持費も抑えられるアルトは、コスパ面で最も優れた車といえます。
コスパの良い車を選ぶ際の考え方や判断基準
スペックのみを追い求めて、気分が高揚しない車(つまらない車)を選んでしまっては、本末転倒なのでご注意ください。
ライフスタイルとのマッチング
コスパの良い車を選ぶ際には、まず自分のライフスタイルに合った車を選ぶことが重要です。家族の人数や使用目的によって必要な車のタイプは異なります。
例えば、家族が多い場合は広い車内と大きな荷室を持つミニバンやSUVが適しています。
一方、通勤がメインであれば、燃費が良く小回りの利くコンパクトカーや軽自動車が理想的です。
自分のライフスタイルに合った車を選ぶことで、日常生活の満足度が向上します。
長期的なコストパフォーマンスとリセールバリュー
初期費用だけでなく、長期的な視点でのコストパフォーマンスを考慮することが大切です。
燃費の良さやメンテナンスコストの低さ、安全装備の充実度など、長期間にわたって経済的に負担が少ない車を選ぶことが求められます。
また、リセールバリューも重要な要素です。将来的に売却する際の価値が高い車を選ぶことで、総合的なコストを抑えることができます。
特に人気のある車種や信頼性の高いブランドはリセールバリューが高い傾向にあります。
使用頻度と感情的な満足度もとても大切
車の使用頻度や走行距離に応じた選択が必要です。
毎日の通勤や週末のドライブ、長距離旅行など、使用頻度や走行距離に応じた性能を持つ車を選ぶことで、快適で経済的なカーライフを実現できます。
長距離を頻繁に走る場合は燃費性能や快適性が重要ですが、都市部の短距離移動が多い場合は小回りの利く車が適しています。
さらに、車は単なる移動手段ではなく、所有する喜びやドライブする楽しさも大切です。
デザインやブランド、運転の楽しさなど、感情的な満足度を高める要素も考慮することで、より満足度の高い車選びができます。
まとめ:コスパのいい車ランキング
日本の新車市場(2024年6月現在)でコスパの良い車種のランキングについて解説しました。
ホンダN-BOXは居住性や荷室の広さ、安全性能、価格面など、多方面で高評価を得ていますが、燃費の点ではやや劣るため5位にランクインしました。
一方、トヨタヤリスは低燃費と高い安全性能を誇り、4位に位置付けられました。
スズキスペーシアは優れた燃費と快適な装備、安全性で3位となり、ダイハツミライースは驚異的な低価格と燃費性能で2位に輝きました。
そして、堂々の1位にはスズキアルトがランクインしました。アルトは燃費性能、安全性能、環境への配慮、そして手頃な価格と、全ての面でバランスが取れた車種として高く評価されました。
これらの車種はそれぞれ異なる強みを持ち、購入者のニーズに合わせて選択できる幅広い選択肢を提供しています。
個性豊かな車であり、燃費性能や安全装備、価格、居住性など、どのポイントを重視するかによって最適な選択肢が変わります。
特に、燃費性能や価格が重視される場合、ミライースやアルトが非常に有力な候補となります。
一方で、快適性や安全性能を重視するならば、スペーシアやN-BOXが優れた選択肢となります。
また、ヤリスはコンパクトカーながら幅広いユーザーに対応できる性能を持ち、法人ユーザーから個人ユーザーまで多くの支持を集めています。
今回のランキングを通して、各車種の特長と強みを理解し、購入の際の参考にしていただければ幸いです。
【参考】
● 自動車カタログ | 新車・中古車見積もりなら【MOTA】