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若者の車離れが心配される昨今の自動車業界ですが、車両価格の高額化や税金や車検代、ガソリン代、保険料などのランニングコストが若年層にとって重い負担となっていることも、その原因のひとつとして懸念されています。
そこで今回はソニー損害保険株式会社が行った「2024年 20歳のカーライフ意識調査」から、興味深い結果となったものを紹介させていただきます。
なお、今回の調査結果は2003年4月2日〜2004年4月1日生まれの男女に、インターネットリサーチ行い1,000名の有効回答を得たものです。
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運転免許保有率は昨年調査よりも減少
今回の調査では20歳の普通自動車運転免許保有率はAT車限定付きが42.9%、限定なし(マニュアル)が13.3%で、合わせて56.2%と前回の同調査よりも5ポイント減少しています。
また、「現在、教習所に通っている」と「時期は決まっていないが、取得予定」を合わせた取得予定は28.6%となっています。
次に、車(バイクは除く)を持っているかの質問では、「自分の車を持っている」が17.4%、「自分の車を購入する予定がある」が9.6%、「購入する予定はないが、いずれは欲しい」が41.6%の回答結果でしたが、「購入するつもりはない」が31.4%と、20歳の3人に1人は車の所有に否定的なようです。
車に対する意識について
車の価値は移動手段としての道具が最多
自身にとっての車はどのような価値があるかの質問に対しては、「単なる移動手段としての道具」と回答した人が49.3%と最も多く、「家族・友人・恋人などとの時間に楽しみをもたらすもの」が23.7%、「運転することそのものを楽しむもの」が20.4%で続いています。
このことから20歳の若者においては、カーライフを楽しむ人よりも、便利な移動手段として捉えている人の方がわずかながら多いようです。
車に興味のない20歳の方が多い
「車に興味がある」に自分自身が「とてもあてはまる」または「ややあてはまる」と回答した人は38.7%でしたが、「全くあてはまらない」または「あまりあてはまらない」と回答した人は39.7%と、車に興味のない人が、ある人を上回りました。
所有する経済的な余裕がないと感じる人は多い
続いて、若者の車離れに関する意識や車に対する希望についての質問では、「若者の車離れ」に自分自身が「あてはまる」と回答した人は32.2%、「あてはまらない」と回答した人が39.7%と、自分自身の車離れを意識している人が3人に1人の結果となりました。
また、「車を所有する経済的な余裕がない」にあてはまると回答した人は52.9%と半数を超え、経済的な問題から車の所有に積極的になれない人が半数を超えています。
カーライフのコスト意識、人気の車は?
車の購入予算の上限は平均187.1万円
20歳の人がカーライフをするために、どれだけの月収(手取り額)が必要と思うか質問したところ、必要とされる平均額は25.5万円となり、20代前半の平均月収額約21万円(2020年厚生労働省発表)を大きく上回りました。
次にカーライフにかけられる1カ月の金額については、平均額は前回の同調査よりも1,032円増加した18,194円となっています。
また、車を購入する際の予算の上限額の平均額は187.1万円でしたが、都市部では229.6万円、地方では175.8万円と、居住地によって大きな開きがあるようです。
欲しい車は男性ではアクア、女性はN-BOXがトップ
車の所有に肯定的な676名に現在欲しい車を聞いたところ、男性ではトヨタ・アクアが18.1%で最も多く、レクサスが13.0%、BMWが10.5%で続いています。
一方で女性では、ホンダN-BOXが10.2%で最も多く、トヨタ・アクア、スズキ・ハスラー、スズキ・ジムニー/シエラ、スズキ・ラパンがいずれも9.9%と、男性に比べて軽自動車の人気が高いようです。
まとめ
今回は、ソニー損害保険株式会社が行った「2024年 20歳のカーライフ意識調査」の内容と結果を紹介いたしました。
前回調査に引き続き「車を所有する経済的な余裕がない」にあてはまると回答した人が半数を超えたことからも、車両本体価格だけでなく税金やガソリン代などの車のランニングコストを下げて車を所有しやすい環境を作ることが、若者の車離れを減らすために有効な手段のひとつなのかもしれません。
【参考】
● ソニー自動車保険株式会社ホームページ
● ソニー自動車保険株式会社「2024年 20歳のカーライフ意識調査」