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現金であれば購入した車なら問題ありませんが、オートローンで購入し残債が残っている車を売る場合買取できるのかと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?
買取してもらうことは可能なんですが、ローンの種類によってちょっと変わってきます。
そこで今回はローンが残っている車の買取についてとことん詳しく紹介したいと思います。
このページの目次
車の売却前に確認しておきたいローンのタイプ
車を購入する際に組むオートローンには2つの種類があります。まずはこれを把握しておきましょう。
銀行系オートローン
名前の通り銀行や信金、信組などのオートローンで、銀行に出向き諸手続きをして購入資金を借りるローンです。オートローンの他にフリーローン(使途用途自由)があり、自動車購入にも使えます。
窓口に行かないとダメなので手続きが面倒ですが、比較的に金利が安く実質年率1~4.8%位です。更に基準年率から公共料金引落しや給与の振込などを申し込むと実質年率が下がっていく場合もあります。
プロパーでの融資は少なく、基本的に大手信販会社が審査し保証するシステムですので、銀行の審査基準に信販会社の審査が加わると言えばわかりやすいでしょうか。
やはり取引のある銀行は比較的審査に通りやすい傾向にあります。審査の結果は、数日かかる場合もあり。
信販系オートローン
大手では「オリコ」「ジャックス」「アプラス」などで、最近ではイオンもオートーローンに参入しています。
各信販会社は、自動車販売店と契約するのでどこかに出向く必要はなく、その場の自動車販売店にて申し込みは完結します。審査結果は、10分から1時間ほどで出るのでとても手続きが簡単です。
あまり知られていない事ですが、信販会社は自動車販売店とそれぞれ契約するので金利などの条件もそれぞれ違います。したがって、金利も自動車販売店によって違います。
大抵は3から8%位が相場ですが、実は自動車販売店が自由に金利を選べます。信販会社との契約の際に、基準金利が設定されます。
例えば、最低金利が2%で基準金利が4%とします。オートローンで購入するユーザーに金利8%を使いローンを組んだ場合、基準金利4%から使用した金利8%の金利差額は自動車販売店の利益になります。
その為、自動車販売会社のオートローンは金利が高いと言われることがあります。ディーラーも自社信販になるのでこちら側のローンになります。
車のローンが「銀行系」か「信販系」で売却の仕方が変わる
銀行系と信販系のオートローンの大まかな違いはこの通りですが、一番大きな違いがあります。
銀行系のオートローンの場合、購入した自動車の所有権者はオートローンを組んだ本人になります。
信販系のオートローンの場合は、所有権者は信販会社になり使用者がオートローンを組んだ本人になります。
オートローンの残債が残っている状態で車を買い取りしてもらう際にはここが最も重要です。
まじまじと車検証を見たことは無いかもしれませんが、所有者と使用者の欄があります。
所有者とは文字通り、その車の持ち主ですから持ち主の許可がないと名義変更はできません。使用者も文字通り、その車を使用している者で使用している以上自動車税などは使用者に支払義務が生じます。
銀行系でオートローンを組んでいれば所有者も使用者も本人ですから、残債があっても売却は可能です。全く問題ありません。
信販系のローンを組んでいた場合、所有権者が信販会社になります。この場合、ローンを完済しないと「所有権解除」の書類は貰えません。したがって、名義変更が出来ず売却することも出来ません。
信販系ローンの車を売る方法
では、どうすれば売却できるかということですが、まず事前にローンの正確な残債額を知っておきましょう。
本人が信販会社に電話すると教えてくれますが、必ず「一括で返済する残債額」を聞くこと。ただ残債を聞くと現在の残債を教えてくれるだけです。そのため必ず「一括返済の残債額」を確認して下さい。
信販会社のローンの場合は例えば5年60回でローンを組んでいて、3年36回で一括返済すると残りの2年分にかかる金利が戻ってきます。
(全部ではないですが)これも銀行系との違いで銀行系のオートローンの場合は戻ってきません。
そして買取額が残債と同じ程度であれば中古車業者の買取額で信販会社に返済してもらえば残債はなくなりますよね。こうすることで車は売ることが可能です。
車の買取額よりもローンの残債のほうが多かった場合
この場合、現金で残りを支払うか新たにローンを組む必要があります。
ローンを組む場合は、銀行系のフリーローンかまとめローンを使えるのであれば一番お勧めです。
新しく車を買い換える場合も信販系はローンを組む自動車を担保に融資するため、既に無い車の分まで上乗せしたローンは基本的に受付してくれません。
(一部上乗せは可能ですが新しく申し込むローンの元金のプラス10~20%が限界だと思います。)
出来るだけ新しく組むローンに残った残債分を上乗せしてもらい、はみ出た分は部品購入の名義で別にローンを組むしかないですね。若干、金利は高くなりますがオートローンは基本一人一台一本しか組めないので。(妻用や仕事用は別)
車を購入する際にオートローンの審査が普通に通るのであれば、手続きは面倒でも銀行系で組むか、勤務している会社にて融資制度がある場合は利用した方が後々面倒なことにならないと思うので考慮した上で各種オートローンをご利用されると良いと思います。
名義が本人じゃないローンの車を売れる?
ローン名義が自分ではない場合が一番難しい案件ですね。ローン名義が本人(あるいは信販会社)でないということは、一般的には「ありえない」ので基本的には売却は難しいと思います。
もし可能である場合であっても、以下の点をクリアしていることが条件です。
- ローン名義の方と連絡は取れるのか、取れないか
- ローンは継続中か完済か、継続中であれば支払っているのか、いないのか。
- 所有権は誰で、法人か個人か。
- この車自体が犯罪に利用されているか、されてないか。
こういった車は最悪の場合、犯罪に利用された可能性もあるため買取店も非常に慎重です。
もし犯罪に使われている車であったり、他人名義でローン継続中の車であっった場合は警察か信販会社に持って行かれる可能性が大なので売却は無理です。勝手に訳ありや部品取りなどで売却した場合、捕まる可能性も大です。
ローン名義の方と連絡が出来て、犯罪には使われていなければ正規な売却ではありませんが、現金に換えることは可能と言えば可能ですが、かなり非合法な方法にあるのでここでは紹介しません。
両親の名義の車や旦那さんや奥さんの名義の車を売る場合なども考えられますが、本人に売ってもらうのが1番てっとりやばいです。
どうしても売りたい場合は、販売業者に相談してみたほうがいいですね。
ローンが残っている車の売却のリスク
ローンが残っている車を売る場合にはいくつかの危険性が伴います。その危険性について解説します。
所有権の問題
ローンが残っている車は、通常、金融機関が所有権を持っています。これは、ローンが完済されるまで車の所有者が金融機関であるためです。そのため、ローンが残っている状態で車を売却しようとすると、以下のような問題が発生します:
- 所有権移転が困難
- 金融機関の承諾が必要
所有権が金融機関にあるため、買い手に所有権を移転することができません。この場合、買い手は正式な所有者になれず、トラブルの元となります。
所有権を移転するためには、まず金融機関の承諾を得て、ローンを完済する必要があります。
買い手の不安
ローンが残っている車を購入する買い手にとっても、以下のような不安があります:
- 所有権の移転が確実でない
- 残債リスク
前述の通り、所有権が金融機関にあるため、所有権移転が確実に行われるかどうか不安になります。
万が一、売り手がローンを完済しない場合、買い手が車両を使用できなくなるリスクがあります。
そもそもローンとは、そのローンを組んだ人が完済するまで責任を持つのがルールです。
よって、ローンが残っている車の売却には、色々なリスクが伴うことを認識しておきましょう。