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国道や高速道路など、トラックの交通量が多い道路を運転するときに、隣に走っているトラックの存在を怖いと思ったことのある方も多いですよね。
しかし、トラックドライバーは周りが安心して運転できるようにさまざまな配慮をしてくれているのです。
この記事では、教習所では学ぶことのできないトラックドライバー固有の配慮をご紹介していきます。
これを知っていれば、安全運転のステップアップができますよ。
このページの目次
トラックが車間距離を開けているワケ
普段乗用車を運転している方であれば、「このトラック、前にスペースたくさんあるから入っちゃおう」と思ったことありませんか?
乗用車の前のスペースがたくさん空いている場合は車線変更しても危険ではありませんが、トラックの場合は注意が必要です。
では、どのようなところにトラックドライバー固有の配慮があるのかをご紹介していきます。
乗用車に比べてブレーキが効きにくい
乗用車やトラックに関わらず、どんな車にもブレーキをかけてから完全に車が停止するまでにかかる距離である『制動距離』というものがあります。
おひとりで運転されている方であれば、制動距離を感じることは多くありません。
というのも、この制動距離は“乗車人数”や“荷物の多さ”によって、車が重くなったときに長くなるからです。
あなたがいつもより多くの人数を乗せて運転したり重い荷物を運んだりしたときに、なんとなくブレーキが効きにくいなと思ったことありませんか?
これはブレーキの故障ではなく、制動距離なのです。
乗用車では重い荷物と言っても限度が分かりますが、トラックの場合は想像できないくらい重い荷物を運ぶこともあります。
ですので、トラックが急ブレーキをした場合、乗用車がとるような車間距離では前の車にぶつかってしまう可能性があるのです。
それを防ぐためにドライバーは制動距離を考えて多くの車間距離をとっています。
前方の死角が乗用車より多い
トラックは乗用車に比べて車高がとても高いので、運転席の真下のスペースは死角になります。
この死角をカバーするために、トラックにはアンダーミラーが付いているのです。
とはいえ、トラックには他にも多くの死角がありますので、できるだけ真下のスペースには車が入ってほしくありませんので車間距離を多めに空けています。
つまり、トラックの前にスペースが空いているように見えても、トラックのドライバーからは死角になっている可能性もあるため、並走しているトラックの前に車線変更するのはとても危険な行為ということを覚えておきましょう。
どうしてもトラックの前に入りたい場合は、トラックの少し前をしばらく並走し、自分の存在を充分に認識してもらってから、ウインカーを出し車線変更をすることが大切です。
そうすればトラックドライバーは気付いてくれますし、状況によってはトラックが減速してまでして「入っていいよ」の合図を出してくれます。
特に気をつけたい場面は?
普段運転をしていてトラックのことが怖いと感じる場面はいくつかありますが、その中でも特に気をつけたい場面をご紹介していきます。
高速道路の渋滞
先ほどトラックには死角が多いことをお伝えしましたが、渋滞のときは特に注意が必要です。
渋滞中はトラックの死角には常に数台の車がいることになります。
もちろん、トラックドライバーも細心の注意を払っていますが、同時にすべての死角を見ることはできませんので、渋滞中であってもトラックの前に急に車線変更をする行為は非常に危険です。
渋滞中は車線変更がとてもしにくいので、少しでもスペースがあれば無理にでも車線変更をする方もいますが、トラックの前に割り込むのは非常に危険な行為であることを覚えておきましょう。
カーブがある道路
車がカーブを曲がるときに内輪差が生じることは教習所でも勉強しましたよね。
乗用車であれば、それほど内輪差を気にすることはありませんが、車体の長いトラックにとって内輪差はカーブするときに最も注意することです。
カーブをするときにはもちろんトラックドライバーも細心の注意を払いますが、乗用車やバイクを運転している側も注意する必要があります。
できる限りトラックに近づかないことや、トラックがカーブしやすいようにスペースを空けてあげるなどの配慮をしてあげることで、よりお互いに安全に運転することができるでしょう。
トラックドライバーへの配慮も大切です
今回はトラックドライバーが乗用車に配慮していることや、乗用車がトラックに配慮するべきポイントについてご紹介していきました。
乗用車を運転していて「怖い」と感じた方の中には、もしかしたらあなた自身が危険な運転をしたことが原因で怖い思いをしていることも中にはあるはずです。
今回ご紹介したトラックドライバー固有の配慮を知っておくことで、あなたもトラックドライバーもお互いに安全に運転することができますし、「ここは特に注意しよう!」と思えますよね。
ぜひ、気持ちよく運転するため、そしてあなた自身の身を守るためにも、この記事でご紹介したトラックドライバー固有の配慮を覚えておきましょう!