車一括査定は注意すべき点が多い？よくあるトラブルと対処法を解説

車一括査定は、一度の手続きで複数の買取業者に査定を依頼できる便利なサービスです。しかし、申込先によっては大量の営業電話がかかってくる可能性があるほか、複数の業者と交渉・日程調整が必要になるため、利用の際はいくつか注意点を押さえる必要があります。

当記事では、車一括査定のメリットやデメリット・注意点、トラブルに合わないための一括査定サイトの選び方などを紹介します。車一括査定サイトの利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

車一括査定は、一度の手続きで複数の買取業者に査定を依頼でき、申し込みの手間が最低限で済む点が大きなメリットです。通常であれば、車の売却時には複数の業者を自分で回って査定を依頼する必要がありますが、車一括査定を利用すれば簡単に短時間で相見積もりを取れます。

また、少しでも高い金額で車を売却しやすい点も一括査定のメリットです。一括査定を利用すれば、どの買取業者が一番高い査定額を提示してくれたかが一目で分かり、有利な業者を選んで取引できます。

車一括査定には大きなメリットがある一方、いくつかデメリットもあり、「やめたほうがよい」と言われる場合もあります。車一括査定の利用に際しては、以下の3点が考えられるため注意が必要です。

ここでは、それぞれのデメリットや注意点について詳しく解説します。

一括査定サイトによってはメールやメッセージ機能などで連絡がつく場合があるものの、申込先によっては大量の営業電話がかかってくるケースがあるため注意しましょう。

車一括査定を利用する際、対応が必要な件数が多いほど時間や手間が増えるため、取引をする業者をなるべく早く決めたいと考えるユーザーも多くいます。そのため最初に連絡が取れた業者と商談がまとまりやすく、買取業者は我先にとユーザーへの連絡を試みる傾向があります。特に、一括査定の申し込み直後は営業電話が大量にかかってきやすいでしょう。

大量の営業電話に困る方がいる一方、買取業者からの連絡が1件も来ないケースもあります。特に地方に住んでいる方は、買取業者からの連絡が少なくなりやすいでしょう。

一括査定サイトにはすべての買取業者が登録しているわけではない上、一般的には買取業者ごとに対応地域範囲が設けられています。そのため、地域によっては買取業者の選択肢が少ない場合もあるでしょう。買取業者が限られている地域の場合、複数業者に査定を依頼できるという一括査定サイトの強みをあまり生かせません。

車一括査定を利用する際、申し込みは一回で済みますが、買取業者とのやりとりは個別で行う必要があります。電話対応や査定の日程調整・立会いなどは買取業者ごとに必要になるため注意してください。

基本的には複数の買取業者と並行して商談や交渉を進める必要があるため、収拾がつかなくなって、商談が成立するまでにかなりの時間を要するケースもあります。車の売買のプロである買取業者との駆け引きも複数発生するため、車の知識が少ない方には負担が大きい場合もあるでしょう。また、業者によっては査定の際に、「その車を売ってくれないと帰らない」などと強引に買取を迫ってくる場合もあるため注意が必要です。

車一括査定は便利なサービスですが、トラブルに見舞われるケースもあります。事前に対処法を知り、トラブルに備えておくことで、万が一の際の被害を最小限に抑えられるでしょう。

以下では、車一括査定でよくあるトラブル事例と対処法を3つ紹介します。

地方在住の方は、一括査定を申し込んでも業者が見つからないケースがあります。登録している業者数は一括査定サービスごとに異なるため、業者が見つからない場合はほかの一括査定サービスを組み合わせるとよいでしょう。

オークション形式の一括査定サービスであれば買取業者とのやりとりは基本的にネット上で行うため、オークション形式の利用を検討するのもおすすめです。あるいは、一括査定サービスに加入していない近隣の買取店を探すのも手段の1つです。

車のコンディションが原因で、買取を希望する業者が現れないケースもあるため注意しましょう。前もって車の状態を把握した上で、適切な売却方法を選んでください。

一括査定サービスを利用すると、買取業者から営業電話が何度もかかってくるケースがあります。また、営業電話の中には担当者が「今契約してくれれば高値で買い取る」と決断を急がせたり、強引に契約につなげたりするケースもあります。

話に乗せられて売買契約すると、安く買い叩かれたり、キャンセルを希望するとキャンセル料を請求されたりする危険性があります。しつこい営業電話や強引な営業にはあいまいな対応をせず、その買取業者では車を売却する意思がないことをきっぱりと告げましょう。

一括査定サイトを利用する際にメール連絡を希望すると、買取業者からの強引な営業を避けられる可能性があります。ただし、中にはメール連絡を希望しても電話をかけてくる業者がいるため、強引な営業を迫られるリスクをゼロにすることは難しいでしょう。

車一括査定では、取引後に買取額を減額されるケースもあります。車の持ち主側が修復歴を隠していたケースや、再査定で車に不具合が見つかったケースでは、減額要請に応じる必要があるでしょう。

ただし、中には最初に査定価格を吊り上げておいて、契約後に難癖をつけて買取額を減額してくる業者もいるため注意が必要です。減額が不当な可能性がある場合は理由をきっちりと確認し、納得できなければ減額には応じず契約解除という形で対応するとよいでしょう。悪質な買取業者の場合は、消費者センターに相談することも視野に入れてください。

一括査定で車を売る際の流れは、基本的に以下の通りとなります。

車の査定にかかる時間は、1件あたり30分から1時間程度です。査定当日は、車検証や自動車納税証明書、自賠責保険証明書を用意しておくことをおすすめします。

車一括査定でトラブルに合わないためには、信用できる業者か見極めることが大切です。買取実績が豊富な業者であれば、スムーズな取引が期待でき安心感があります。

また、日本自動車購入協会（JPUC）加盟業者かをチェックすることも重要です。JPUCは自動車買取業界の健全化を図るために設立された団体であり、加入している買取業者は定められた厳しい審査基準をクリアしています。そのため、JPUC加盟業者であれば詐欺などを行う悪質な業者ではないと判断することが可能です。

車一括査定を利用する場合、複数の業者から営業電話がかかってくることが前提となります。そのため、電話対応が苦手な方は車一括査定を利用しないほうがよいでしょう。

また、強引な営業を受けた際や、査定の結果に納得できない場合などには、毅然とした態度で交渉するスキルが必要になります。他人に対して強気に出られない方や、業者と交渉した経験がない方も車一括査定の利用はあまりおすすめしません。

車一括査定は複数の業者と連絡を取り合いながら話を進めるため、実際に売却するまでに時間を要するのが特徴の1つです。車をすぐに売却したい方は、一括査定ではなくオークションなど別の手段を検討するとよいでしょう。

車一括査定は一度の手続きで複数の買取業者から見積もりを取れるメリットがある一方、申込先によっては大量の営業電話がかかってくるデメリット・注意点があります。申し込みは一回で済みますが、電話対応・日程調整・立会いなどのやりとりは個別で行う必要があるため注意しましょう。

一括査定では、強引な営業を迫られたり取引後に買取額を減額されたりするトラブルもあります。しつこい営業電話や強引な営業にはきっぱりと車を売却する意思がないことを伝え、減額が不当な可能性がある場合は理由を確認することが大切です。