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車は高価な買い物でもあり、できれば100%満足したものを購入したいものですが、中には買ってから「こんな筈ではなかった」などと後悔する人も少なくありません。
また、車は登録してしまうと売却時の価値が大きく下がることがほとんどで、気に入らないからと簡単に買い替えることができないのも現実です。
今回は、実際に買った人への取材やネット上の声、専門家の意見を参考に、買って後悔した車(2024年5月15日現在新車販売されている車種)をランキング形式でまとめましたので、新車購入のご参考にしていただければと思います。
このページの目次
買って後悔した車!ダイジェスト一覧
先ずは、結論としてダイジェスト版として一覧表を準備しました。
ワースト順位 | 車名 | 理由&評判 |
5位 | 日産 デイズ | デイズはガソリン車の加速性能に不満を持つユーザーが多く、エアコンのタッチパネル操作が使いづらいと感じる声が多いです。 また、後部座席が別々にスライドできないため、使い勝手が悪い点も指摘されています。 |
4位 | ホンダ シビック | シビックはスポーティなデザインが魅力ですが、車高が低く後部座席での閉塞感が強い点が不満として挙げられています。 さらに、ボディサイズが大きくなったことで小回りが効かず、狭いスペースでの運転に難があります。 また、小型車としては割高な価格設定がされている点もネックとなっています。 |
3位 | トヨタ アルファード | アルファードは広々とした室内と高級感が魅力ですが、取り回しが悪く、狭い路地での運転が困難です。 また、燃費が悪く、加速も遅いと感じるユーザーが多いです。 車両本体価格が高額であり、維持費もかさむため、購入後に後悔する人も少なくありません。 |
2位 | 日産 キックス | キックスは内装の質感が低く、後方視界が悪いことが多くのユーザーから指摘されています。 また、ラゲッジルームのタイヤの張り出しが大きく、荷物を積む際に不便を感じる点も不満として挙げられています。 |
1位 | トヨタ プリウスPHV | プリウスPHVは高度な技術が搭載されているので割高感があります。 充電設備の普及が十分でないためにガソリン走行が多くなり、期待したほど燃費が良くないとの声があります。 さらに、メーターの視認性が悪く、室内高が低いため圧迫感を感じるユーザーも多いです。 |
買って後悔した車!ワーストランキング5位~1位の詳細
それでは、筆者のコメントを交えながらワーストランキングを5位から1位の順で詳細を発表します。
【ワースト5】人気の日産の軽ディズ:加速にもたつきが…
※画像出典:日産デイズ [ DAYZ ] 軽自動車 | 外観・デザイン
2代目となる現行のディズは三菱eKワゴンと同時に共同開発され、2019年3月に発売開始されました。
日産の先進技術プロパイロットやインテリジェント アラウンドビューモニターも一部グレードに採用され、パワートレインはガソリンエンジンの他にHV、インタークーラーターボ付HVの3種類あり、4WDも用意されています。
強力なライバルがひしめく軽ハイトワゴンの中でも人気車種となっていますが、数々の不満な点を挙げるユーザーも少なくないことから、今回は5位にランクインしました。
ガソリン車の加速がよくない・パワー不足
HVではないXやSを購入したオーナーの中には、「他の軽と比べて加速がよくない」、「アクセルを踏んでもモタつく」といった声が挙がっています。
燃費を重視した設定になっていることが、加速への不満に影響しているようです。
エアコンの操作性が不評
ディズのエアコンはタッチパネル式を採用していることから、ボタン式やレバー式に慣れているユーザーには、運転中に思うような操作ができないなどの使いづらさを感じることが多いようです。
また、操作パネル自体も特殊なデザインをしていることから、慣れていないと誤操作をしてしまい不評の理由になっています。
後部座席が別々にスライドできない
多くの軽ハイトワゴンの後部座席は左右が分割しているので別々にスライド可能ですが、デイズでは座面の左右がつながっているため、背もたれは別々に倒せても座面を別々にスライドすることができません。
また、後部座席の背もたれを倒してもフルフラットにならない点に、不満の声を挙げるユーザーも多いようです。
【ワースト4】スポーティなホンダシビック:意外と小回りがきかない?
※画像出典:スタイリング・インテリア|シビック|Honda公式サイト
シビックの現行モデルは11代目になりますが、2021年9月に発売開始されました。
発売当初はスポーティモデルのタイプRも販売されていましたが、現在では5ドアハッチバックのみが販売され、e-HEV(2Lエンジン搭載)と1.5Lガソリンターボの2種類が用意されています。
シビックは満足度も高いユーザーも多いのですが、ホンダを代表する小型車だけに居住性や取り回しにも高い完成度が求められることから、今回は4位にランクインいたしました。
車高が低いことから閉塞感を感じる
シビックはスポーティな車として設計されていることから車高が1,415mmと抑えられているため、特に「後部座席への乗車中に閉塞感を感じる」などの声が挙げられています。
スタイリッシュなデザインを取るか、快適な居住空間を取るか難しいところですが、後者を選ぶのであれば購入して後悔をするかもしれません。
ボディサイズの割に小回りが効かない
シビックのボディサイズは全長4,550mm×全幅1,800mm×全高1,415mmと以前のモデルに比べて大型化していることに加え、最小回転半径も5.7mと小型車の中でも大きいため「狭いスペースでのUターンが難しい」など小回りが効かないとの声も挙げられています。
小型車としては車両本体価格が高い
シビックの車両本体価格はベースグレードのLXで3,240600円、最上級のe-HEVでは3,980,900円と小型車としては割高の価格設定になっています。
Honda CONNECTの搭載や装備品の充実度などを考えると一概に高いとはいえないのかもしれませんが、「諸費用やオプション品を含めると小型車にしてはかなり高額な買い物になってしまった」といった声もあるようです。
【ワースト3】アルファード:車体の大きさがネック?
※画像出典:トヨタ アルファード | デザイン | トヨタ自動車WEBサイト
現行のアルファードは2023年6月に姉妹車のヴェルファイアと同時に発売開始されましたが、独特の高級感があるデザインや広々とした室内から人気を博しているトヨタを代表するミニバンです。
エンジンは2.5LHVと2.5Lガソリンの2本立てで、2WDと4WDの駆動方式がそれぞれに用意されています。
人気車種にも関わらず意外に購入して後悔した人も多く、とくに大きなサイズと車重からの悪影響がみられることから、3位にランクインしました。
サイズが大きく取り回しが悪い
全長4,995mm×全幅1,850mm×全高1,945mmと大型のボディは、高速道路や幹線道路の走行では苦になりませんが、狭い路地も多い都市部では取り回しに苦労することも多いようです。
駐車する際にも利用できるパーキングにも制限があることや、洗車する際にも脚立を使用しないと手が届かないなど、ボディの大きさはメリットもありますがデメリットも大きいといえるでしょう。
ヘビー級の車体は燃費と加速に影響あり
アルファードの車体重量は2tを超えることから、ガソリン2.5Lエンジン搭載の2WD車では燃費が10.6㎞/L(WLTCモード)と現代の水準では悪いといえるでしょう。
また、重たいボディを引っ張るにはガソリン2.5Lエンジンのみではパワー不足で、特に停車からスタートする際の加速には、「発進時の加速が悪い」など不満の声が挙げられています。
アルファードにはヴェルファイアに搭載されている2.4Lガソリンターボの設定がないため、満足いく加速を求めるユーザーはHV車を選ぶ必要があるようです。
維持費がかかる点
アルファードは最も車両本体価格が低いZグレード(2.5Lガソリンエンジン・2WD)でも5,400,000円と高額な上に、自動車税や重量税が一般の小型車よりも高くなります。
また、燃費もよくないことからガソリン代もかかるため、維持費を考えずに購入して後悔しているオーナーも少なくないようです。
【ワースト2】e-power搭載の日産キックス:価格と質感のバランスが…
※画像出典:日産キックス(KICKS)の公式サイト
2020年に発売開始されたコンパクトSUVの日産キックスですが、すでに海外で販売されていたモデルを日本に購入したことから設計が古く、ユーザの不満点も多岐にわたり購入して後悔する声も販売台数に対して多いことから、今回は2位にランクインしました。
価格が高い割に内装の質感がイマイチ
キックスのパワートレインはe-powerのみでガソリン車の設定がないため、最も安いX(FF)でも車両本体価格は2,998,600円と同クラスのライバル車に比べて割高といった声が挙げられています。
割高な車両本体価格にも関わらずダッシュボードなどの内装に使われているプラスチックや本革ステアリングの質感が低いといった不満の声が多いようです。
その他にも、アームレストの位置が低くいことから「アームレストに肘を置くことができない」などの声も挙げられています。
外観のデザインは好評なだけに、内装について残念に思うユーザーも少なくないようです。
後方視界が悪い
前席と後席には後方視界確保のために段差が設けられていますが、リアウィンドウが小さいことから後方視界が悪いことが多くのユーザーから指摘されています。
バックモニターを装着していても目視での確認は必要なケースも多いので、安全性の面からも次モデルでは改善を望みたいものです。
ラゲッジルーム内のタイヤの張り出しが大きい
ラゲッジルームは全幅120㎝とされていますが、リアタイヤの張り出しが大きいことから実質的には95㎝と狭まってしまい、「少し長めの荷物を積む際に使い勝手が悪い」との声も不満点として挙がっています。
設計年度の古さが、このあたりにも表れているようです。
【ワースト1】大人気車のトヨタプリウスPHV:単純に割高感が…
※画像出典:トヨタ プリウス | デザイン | トヨタ自動車WEBサイト
トヨタプリウスはハイブリッド車の先駆け的存在で、現行モデルは2023年1月にベースとなるハイブリッド(HV)車が発売開始され、自宅や充電スタンドなど外部から充電が可能なプラグインハイブリッド(PHV)車は少し遅れて同年3月にラインナップに加わっています。
人気車種で販売台数は前述したどの車種よりも多いこともある故に、不満点を挙げる声も多く、とくにメーターの視認性の問題は安全面に関わり、価格面でPHVを選ぶメリットが少ないことから、プリウス全体ではなくPHV限定でワースト1に選ばさせていただきました。
車両本体価格が割高な点
プリウスPHVの車両本体価格は4,600,000円ですが、HV車の廉価版グレードのGが3,200,000円、同じグレードとなるZのHV車が3,700,000円であることを考えると、高度な先進技術が搭載されていても割高に感じる人も多いようです。
減税制度や補助金を活用することで差額は縮まるとはいえ、年間走行距離の短いユーザーにとっては差額分のメリットが感じられないようです。
充電設備の普及が進まない
国内の充電設備は増加しつつありますが、まだまだ十分とはいえません。
地域によっては充電設備が少ないことや、せっかく見つけても使用中で充電できないことが原因でソリンで走行してしまうことが増えてしまい、その結果「燃費が思ったほどよくない」といった声も挙がっています。
また、自宅に充電設備を設置するためには10万円程度の費用が必要になることもあり、その金額も購入前には計算に入れておく必要があるようです。
なお、実際にプリウスHVの燃費は28.6km/Lと優秀ですので、充電をあまり行わないユーザーではPHVとHVでの燃費差がないとの声も少なからずあります。
メーターの液晶が見づらい
この点はプリウス全般にいえますが、メーターの液晶が7インチと小さいこと、奥まって配置されていることから「メーターの液晶が見づらい」といった声が挙げられています。
ドライバーによっては、ステアリングとメーターが重なってしまうこともあるようです。
室内高が低いことから圧迫感がある
プリウスPHVに限らず現行モデルは車高を低く抑えたために、Aピラーが寝ていて、天井が低いことから圧迫感を感じる人が多いようです。
また、車高が低いことから「乗り降りがしにくい」、「後部座席のヘッドクリアランスが小さい」といった声も聞かれます。
人気車種が期待外れになってしまう理由
恐らく、不人気な車の「期待外れ感」などは、それほど注目されません。人気車の「不満」などがクローズアップされてしまうのは、注目されているが故の宿命ともいえます。
以下に、共通の原因として考えられる点をいくつか挙げてみます。
逆の見方をすれば、以下の共通原因を可能な限り確認してから購入することで、期待外れ感や不満を軽減することができると思いますので、ぜひ参考にしてください。
燃費性能の実際とカタログスペックの差
多くの購入者は車の燃費性能に期待を寄せます。しかし、実際の使用環境ではカタログスペックと異なる燃費になることがあり、不満を感じる原因となります。
- 実際の走行条件とカタログ条件の違い
- 燃費を最適化するための運転技術の欠如
- 都市部と郊外での燃費差
カタログに記載されている燃費は、理想的な条件下での測定結果です。実際の道路状況や運転スタイルはそれとは異なるため、燃費が大幅に下がることがあります。例えば、頻繁な停車や再発進が多い都市部では、燃費が悪化しやすいです。
燃費を最大限に活かすためには、特定の運転技術が必要です。例えば、エコドライブ技術やアイドリングストップの利用などです。しかし、すべてのドライバーがこれらの技術を適切に活用できるわけではないため、期待した燃費が得られないことがあります。
都市部では信号や渋滞が多く、燃費が悪化しがちです。一方、郊外の高速道路では燃費が良くなる傾向があります。購入者が主にどこで車を使用するかによって、カタログスペックとのギャップが生じることがあります。
走行性能と快適性のギャップ
試乗時の印象と実際の長期間の使用感が異なることも不満の原因となります。特に、走行性能や快適性に関する期待が高い場合、そのギャップが大きく感じられます。
- 長距離走行時の快適性の不足
- 車内ノイズや振動の問題
- 期待通りの加速力やハンドリングが得られない
短い試乗ではわからない長時間運転の際の疲労感やシートの硬さが問題になることがあります。長距離を走ると、足元のスペースやシートのサポート力が重要になるため、これが不十分だと不満が出やすいです。
高速道路や荒れた道を走行すると、車内に伝わるノイズや振動が気になることがあります。試乗では感じにくいこれらの問題が、日常使用で顕在化することがあります。
カタログスペックやレビューで期待した走行性能が、実際には満たされないことがあります。特に、加速力やコーナリングの安定性に対する期待が高いと、実際の性能との差異が不満につながります。
技術的なトラブルやリコール
新しい技術や機能が豊富に搭載された車では、予期しないトラブルやリコールが発生することがあります。これにより、購入者の期待が裏切られることがあります。
- 新技術による初期トラブル
- 遅延や不完全なソフトウェアアップデート
- リコール対応の遅れや不満足な対応
最新のテクノロジーが搭載された車では、ソフトウェアやハードウェアの不具合が初期に発生することがあります。これが購入直後に多発すると、大きな不満となります。
新技術のアップデートが遅れる、または不完全であると、機能が十分に活用できないことがあります。これにより、購入者は技術的な恩恵を享受できず、不満を感じることがあります。
リコールが発生した場合、対応の遅れや不十分なサポートが購入者の不満を増幅させます。リコールの手続きや修理に時間がかかることが、購入者の信頼を損なう原因となります。
アフターサービスとサポート
車自体は素晴らしくても、ディーラーやメーカーのアフターサービスが不十分であると、購入者は不満を抱くことがあります。
- 修理やメンテナンスの予約の取りにくさ
- 部品の供給遅延
- サービススタッフの対応に対する不満
修理や定期メンテナンスの予約が取りにくい場合、購入者は不便さを感じます。特に忙しいスケジュールを持つ人々にとって、これは大きなストレスとなります。
故障時に必要な部品の供給が遅れると、車を長期間使用できないことになります。これが頻繁に発生すると、購入者の信頼を損ないます。
サービススタッフの対応が不親切だったり、技術的な知識が不足している場合、購入者は不満を感じます。良好なカスタマーサービスが期待される中で、このような対応は大きなマイナス要因です。
コストと価値のバランス
購入価格や維持費に対して、得られる価値が見合わないと感じる場合もあります。特に高級車やハイブリッド車では、この点が顕著です。
- 購入価格に対する性能や装備の不満
- 維持費や保険料の高さ
- リセールバリューの低さ
高額な車を購入したにもかかわらず、期待した性能や装備が備わっていない場合、不満を感じることがあります。特に、同価格帯の他車種と比較して見劣りする場合、購入者の期待を裏切ることになります。
車の維持費や保険料が予想以上に高くなることがあります。特に燃費やメンテナンスコスト、保険料が高額になると、購入者は経済的な負担を感じます。
購入時に期待していたリセールバリューが実際には低い場合、購入者は損失を感じます。特に高級車や限定モデルでは、リセールバリューが重要視されるため、この点が不満の原因となります。
まとめ
車の購入では、まとまったお金が動きます。買ってから後悔しないためにも慎重な選択が必要です。
多くの人が買った後に失敗したと感じたり後悔したりする理由として、価格が高い割には操作性が悪かったり、快適性がいまいちだったり、内装の質感が期待外れだったりすることが多いようです。
また、取り回しの悪さや燃費の悪さ、充電設備の不足なども頻繁に指摘されています。買う前にこれらの指摘事項をよく確認し、自分のライフスタイルやニーズに合った車を選ぶことが重要です。
試乗してから決断することが大前提になりますが、信頼できる情報を基に、慎重に検討してください。
【参考】
● Honda公式サイト
● トヨタ自動車WEBサイト
● 日産自動車ホームページ