- 横断歩道で自転車にまたがった人が待っていた場合の車の停止義務は? - 2024年11月17日
- 上京時に車はどうする?売却するべきかどうかの判断基準について - 2024年9月27日
- 車買取で勝手な減額をなしに!悪質業者から身を守る簡単な方法とは - 2024年9月19日
後部座席のシートベルト着用は、一般道、高速道路を問わず義務化されており、免除される理由に該当しない限り、着用していない場合は道路交通法の「座席ベルト装着義務違反」となります。
2022年10月11日~12月3日にかけて、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)と警察庁が、「シートベルト着用状況全国調査(2022)」を合同で行いました。
対象調査地点は、全国の一般道781カ所、高速道路104カ所と、かなり大掛かりなものです。
結果は、各都道府県別でも集計されており、興味深い調査結果となりましたので、今回は、2016年にJAFが行った「後部座席シートベルトに関するアンケート調査」の結果も加えて、「シートベルト着用状況全国調査」の結果を紹介いたします。
このページの目次
過去にJAFが行ったアンケート結果では
JAFが全国の18歳以上のユーザー3,000名に行った、後部座席シートベルトに関するアンケートでは、運転席や助手席の前席に座った際に、シートベルトを「必ず着用している」と回答した人は、全体の86.7%にとどまりました。
また、「だいたい着用している」と回答した人は6.5%となっており、合わせて93.2%の人が着用していると回答しています。
次に一般道で後部座席に座った際の着用については、「必ずしている」が32.6%、「だいたい着用している」が21.8%となっており、合わせて54.4%にとどまりました。
後部座席のシートベルトを着用する理由としては、「着用の義務があるから」が最も多く67.4%、「着用しないと危険を感じる」が60.4%、「習慣化している」が32%で続いています。
一般道でのシートベルト着用状況
全国での着用率は前席と後席で大きな差があった
今回のJAFと警察庁との合同調査では、軽自動車、小型自動車、普通自動車(貨物車を除く)を対象に行われましたが、全国の一般道でのシートベルト着用率は運転席で99.1%、助手席同乗者で96.9%と高い着用率を示したものの、後部座席同乗者の着用率は42.9%と、半数にも満たないことが判明しました。
後部座席でのシートベルトが義務化された2008年の調査では、30.8%でしたが、未だに着用率は低いといわざるを得ません。
都道府県別では、岐阜県が着用率トップに
都道府県別で後部座席乗員の着用率をみてみると、岐阜県が64.9%ともっとも高く、次いで群馬県の61.1%、山梨県が60.4%と続いていますが、60%を超えていたのは上位3県のみとなりました。
逆に着用率がもっとも低かったのは沖縄県で13.2%、次いで佐賀県の26.8%、福岡県が27.6%となっており、東日本よりも西日本の都道府県の方が低い傾向がみられます。
高速道路でのシートベルト着用状況
高速道路では後席での着用率も上昇
全国の高速道路でのシートベルト着用率は、運転席が99.6%、助手席同乗者で98.7%、後部座席同乗者は78.0%と、いずれの座席でも一般道に比べて着用率は高くなっています。
とくに後部座席同乗者では約35%も着用率が高くなっていますが、一般道では違反点数がつかないものの、高速道路では1点と罰則規定が違う点と、高速走行での事故時の安全性を考慮されたことが、着用率の違いの理由として考えられるようです。
都道県別では、埼玉県が着用率トップに
都道府県別で後部座席乗員の着用率をみてみると、埼玉県が92.9%で最も高く、次いで鳥取県の92.4%、島根県が92.1%で続き、上位3県がいずれも90%を超える高い着用率となりました。
一方で着用率が低かったのは、沖縄県で46.8%と最も低く、次いで大阪府の52.3%、京都府が62.9%と続いています。
このように高速道路での着用率も、都道府県によって大きな差があるようです。
まとめ
今回はJAFと警察庁が合同で行った「シートベルト着用状況全国調査(2022)」の結果を中心に、過去のアンケート結果も含めて紹介いたしました。
国土交通省の調査によると、シートベルト非着用者の死亡率は、着用者の14倍にものぼるそうです。
同乗者の安全を守ることはドライバーの義務になりますので、後部座席も含めてシートベルト着用を徹底したいものです。
【参考】
● JAF(一般社団法人日本自動車連盟)「シートベルト着用状況全国調査(2022)」